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【身体】“じんわりとした痛み”がすべての始まり 『痔ろう』が辛い男 「女性用ナプキン」と出会う[08/21]

4コメント
2020年12月01日 05時21分 時点
1
逢いみての… ★ 2020/08/21(金) 23:44:13 ID:  ある朝、お尻に違和感を覚えたことがすべての始まりだった。

 肛門付近にじんわりとした痛みがあることに気づいたのだが、我慢できないほどの痛みではなかったため、その日は1日仕事をしながら普通に過ごした。

 だが、翌日夕方に入ると状況は一変。痛みは鋭さを増し、肛門周辺だけがインフルエンザにかかったような熱っぽさも感じられた。しかし、肛門以外には辛さはなく、しっかりと眠れるし、食欲もある。

 となれば、考えられることはひとつだ。「これは、痔ではないか?」

 自分の中で「早く事実を認めて、病院に行ったほうがいい」という気持ちと、「この歳で痔なんてカッコ悪すぎる。まだ確定したわけじゃないし、安静にしておさまるのを待とう」という気持ちがせめぎ合う。

 もちろん、虫歯然り、カゼ然り、後回しにしてロクなことはない。だが、なんとか恥ずかしい思いをせずに済まないだろうかと、一抹の望みを賭けて近所の薬局へ向かった。

 痔に効果のあるという座薬、ボラギノールAを購入。

「これを使って一晩寝て、よくなっていなければ朝一で肛門科に行こう」

 エビのような形で横になりながら、自分で座薬を挿入する。みじめだが、これできっと明日の朝にはよくなっているはずだ……。

 そう思って眠りについたものの、朝になっても痛みは引かなかった。これ以上放置してもよくなることはないだろう。気は進まないが、肛門科にかかることを決めた。

 最寄りの肛門科へ向かうと、コロナウイルスの影響だろうか、病院は空いておりすぐに名前が呼ばれた。

 診察室に入ると、50歳くらいの優しそうな男の先生が微笑みながら「今日はどうされましたか」と聞いてくる。

「肛門のあたりが痛くて、周辺も熱っぽいんですが……」と告げると、すぐに「じゃあ横になって、パンツを下ろしてください」と指示される。

 まだ診察室に入って1分くらいしか経っていない。こちらも一刻も早く痛みと恥ずかしさを終わらせたいので先生にためらいなく肛門を見せる。気がつけば、どこからともなく40代前半と思わしき看護師も加わり、熱心に自分の肛門を覗き込んでいる。

 少しの触診をして、先生が、

「これは痔ではないですね。肛門周囲膿瘍です」

と告げられた。

 肛門周囲膿瘍とは、下痢や便秘が引き金となって肛門の周囲に雑菌が入り、化膿することで起こる病気らしい。その名の通り、腫れているのは肛門本体ではなく、肛門の周辺のようだ。ちなみに、病名を聞いている間もポーズはそのままだ。

 この病気は内服薬やボラギノールのような座薬は一切効果がなく、患部を切除して膿を出すことでしか改善しないとのこと。

 ……ということは、手術をするしかないのか。何日後にやるんだろうか。

「じゃあ切っていきますね。死ぬほど痛いですよ」

 えっ、いきなり!? ちょっと待って、ここ診察室でしょ!? カーテン一枚隔てて隣は待合室なんですけど! しかも「死ぬほど痛い」とかサラっと言ってるし。

 いきなりケツを切られると言われて、正気でいられるはずもない。早口でまくしたてる。

「切ってどうするんですか、痛いってどのくらいですか、今日帰れるんですか」

 先生は診察室に入ってきたときの微笑を崩さず答えた。

「切って膿を出します。痛いところに麻酔の針を入れるんだから、死ぬほど痛いですよ。はい、いきますね……」

続く

以下ソース
https://nikkan-spa.jp/1690536

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2
逢いみての… ★ 2020/08/21(金) 23:44:31 ID: 「ああああああああああああああ!!!!!!!!!」

 心の準備をする間もなく針が刺され、激痛が走る。

 待合室にママさんらしき女性がいることも忘れ絶叫する。小さな病院に、アラサーの本気の絶叫がこだました。

 このあたりから正直、記憶が定かではない。麻酔はあまり効いていなかったような気がする。自分の皮膚が切られる感覚を味わってから、どれくらいの時間が経ったのかも、ほとんど覚えていない。

 終わったころには、半袖短パンだというのに全身が汗だくになっていた。

「はい、終わりました」

 そう言われたころ、ようやく麻酔が効いてきたのか痛みを感じなくなっていたが、切られたということは尻に穴が開いているはず。それなのに感覚がないという不気味さがあった。

「いま、お尻を切って膿を出しましたが、膿を出しきるまでは切った穴に包帯を詰めて、穴が塞がらないようにしています。血が出てくるので、ガーゼをお尻に当てて、血が溜まったら取り替えてください」

 想像するだけでも恐ろしいことが、自分の尻で起こっている。しばらくは膿を出すために、お尻から血を垂れ流し続けないといけないということだ。

 どのくらいの苦痛が今後待っているかわからないため、病院を出てすぐにドラッグストアへ向かい、ガーゼや医療用テープに加え、食料を買いだめする。

 麻酔が効いていたのか、帰宅するまで一切痛みを感じなかったのだが、家に帰ってパンツを脱ぐと……見慣れない赤黒い色が。

 おそらく、少し長めに歩いたせいでガーゼがズレて血がパンツに付着してしまったのだろう。パンツの処理もそうだが、これが何か月続くのかと考えると気が重くなる。

 肛門周囲膿瘍になってみてわかったことは、痛みよりも不快感のほうが強いことだ。痛み自体はキツいものの、切り傷なのでガマンできないほどではない。しかし、「いつ痛みが来るかわからない」というプレッシャーと、ふとした瞬間に血と膿が出ることで下半身にドロっとした感覚がある不快感が気力を削いでいくのがつらかった。そのため、原稿は寝転がったままノートパソコンで書いていた。

 しかし、打ち合わせや取材で外出せざるを得ない日もある。10分程度ならまだいいが、30分も歩けばガーゼは気付かぬうちにズレていくうえ、横になっているよりも多く血が出ている気がする。もちろん取材中に「ちょっと失礼」とトイレに行くわけにもいかず、取材が長引けばガーゼは血まみれになり、パンツにまで血が浸食する。

 どうやら、ガーゼだけで出血を防ぎきるのは無理があるらしい。そこで私は、恥じらいを感じながらも女性用のナプキンを装着することにした。女性の生理による出血は1日100cc前後らしい。そこまでは出血していないだろうから、きっとカバーしきれるだろう。

 ドラッグストアで買ったのは「ソフィSPORTS 多い夜用 羽つき30㎝」。とはいえ、ナプキンの付け方なんかわからない。どちらが後ろでどちらが前なのかもよくわからないまま、見よう見まねでナプキンをパンツに貼り付ける。

 なんとなくゴワゴワした感覚があり落ち着かないものの、「漏れても大丈夫」という安心感は何にも代えがたかった。実際、ナプキンを着けてからはパンツを汚すこともなくなったため、「血まみれのパンツを自分で洗う」という屈辱も受けることがなくなったので、気力の低下もある程度抑えられた。

 しかし、「下半身から断続的に出血している」というのは本当に大変なことだ。生理では自分よりも多くの出血があるケースも多いだろうから、ナプキン1枚では足りないこともあるだろう。そして生理痛やPMSなどの肉体的、精神的デメリットがあるにもかかわらず、それを人に悟られないようふるまうというのは、並大抵のことではない。「痔になって何もやる気がしないんです。もう本当無理です」と編集者に泣きついていた自分とは大違いだ。

 また、ナプキンは装着時以外でも苦悩することがあった。誰のゴミか特定されることはないだろうが、同じマンションの人たちになんとなく見られたくもなかったので、使用済みのナプキンを紙とコンビニ袋でくるんでからゴミ箱に。

 気力が萎えているときこそこういう細かい作業はしんどいのだが、生理痛に耐えながらも処理をしている女性には頭が下がる。

続く 3
逢いみての… ★ 2020/08/21(金) 23:44:39 ID:  そして、初めてナプキンをつけてから1週間ほどで再診を受けたところ、経過は良好との診断を受けた。穴を維持するためのガーゼを外し、今は穴を塞いでいる最中だが、出血もほとんどなく短時間であれば自転車にも乗れるようになった。だが、下痢や便秘を契機に再発する可能性が残っているらしく、辛いものや脂っこいものをスルーし続け、毎日ヨーグルトを食べるなど、恐怖の影は常につきまとっている。

 もちろん、自分が生理の辛さを完全に理解したとは全く思っていないが、それでも女性の大変さの一端は伺い知ることができた気がする。

 これからはもっと、特に生理中の女性に優しくなれそうな気がした。とはいえ、女性に対してこんな汚い話をするわけにもいかないだろうが……。

〈文 山野祐介〉 4
夜更かしなピンクさん 2020/08/21(金) 23:55:24 ID: あー、なんとなくわかる。 新着レスの表示

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